最近、毎日のように夢を見ます。人に追われる夢だったり、飛行機から落ちる夢だったり、交通事故にあう夢だったり、と朝の気分がグッと下がることばかりです。
それだけならまだしも、「何か起こる前触れなのでは?」といらぬ心配までしてしまいます。
なぜ毎日のように夢を見てしまうのでしょうか?気になったので調べてみました。
夢を見る理由は眠りが浅いから?
「睡眠の質が悪いから夢を見る」というのを聞いたことがあるかもしれません。
本当に睡眠の質が関係しているのでしょうか?
私たちが寝ているときには、浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)が、約90~120分くらいのサイクルで繰り返されています。
レム睡眠とは、身体は休んでいても脳は覚醒しているため眠りが浅い状態です。ノンレム睡眠は、脳と身体が休んでいるので眠りが深い状態をいいます。
それが何らかの原因で、レム睡眠の頻度が高くなり、熟睡できずに浅い眠りが増えてしまうのです。
夢を見るのはレム睡眠のときだけ?
夢を見てから約10分程度の間に目を覚ますと、夢を覚えているといわれています。
朝起きて夢を覚えているときに感じるのは、「私の眠りが浅いのかも」ということではないでしょうか?
実は、レム睡眠でもノンレム睡眠でも関係なく夢を見ていることがわかったのです。
以前はレム睡眠の時に夢を見ると言われてましたが、ノンレム睡眠でも夢を見ていることが判明しました。
健康な睡眠では、およそ90分おきにレム睡眠が現れます。レム睡眠は主に身体を休めるものです。
一方ノンレム睡眠は、物を考える脳である大脳皮質をしっかり休ませる眠りで、はじめに深く、後半になるにつれ浅くなります。
レム・ノンレム、両者では夢の濃淡が異なり、脳の働きが活発なレム睡眠では濃く鮮明でよく覚えているのです。
『本願寺新報』2019年1月20日号掲載
夢を見る=睡眠障害だとは限りません。
夢を覚えているかいないかの違いのようですね。
ただ夢を覚えているということは、レム睡眠なので眠りが浅くなっていることには違いないのです。
私は毎日のように夢を見ているから、やっぱり眠りが浅いみたい
毎日夢を見るのは疲れる
毎日のように夢を見るという人は、脳が寝ている間に昼間のストレスを処理している可能性があります。
人間の身体は、ホルモンと自律神経を調節することによってバランスを保っています。
睡眠時に身体をリラックスさせる副交感神経が働き、寝ることによって疲労回復を促すことができます。
夢を覚えている人は、睡眠時でも脳が覚醒状態です。脳や身体が十分に休むことができず、身体にはさまざまな影響が起こりやすくなります。
身体は休んでいるけど脳は覚醒しているレム睡眠の状態になっているので、寝起きのすっきり感がない人が多いのです。
変な夢ばかり見る原因とは?
最近、変な夢や怖い夢を見ることが多くなったという人を結構見かけます。
もしかしたら、「予知夢なのかも?」と不安に感じてしまいますよね。
これにはレム睡眠が関係していることがわかりました。
疲れた心身に見合った感情の夢がつくられる
交感神経活動が活発な状態で眠ると、
起床準備を担うコルチゾールというホルモンが、
過剰に増えます。コルチゾールが過剰になると、
睡眠の構造が変化して、レム睡眠が増えます。レム睡眠中には、感情を司る扁桃体という部位と、
https://www.wacoal.jp/pw/suyasuya/201801/post-71.html
神経接続がなされるので、感情を伴う夢を見ます。
レム睡眠のときには、感情を伴う夢を見るそうです。
心身ともに疲れてしまっているときは、その感情に合わせた夢が脳内でつくられています。
何度も悪夢を見る場合は、心身ともに疲弊している可能性があるので注意が必要です。
気持ちが疲れているときに悪夢を見やすいんだね
悪夢障害も考えられる
悪夢を繰り返し見ることによって睡眠が妨げられ、日常生活に支障をきたしてしまう。
このような状態になったときは病院を受診しましょう。近くに睡眠外来があると相談しやすいですね。
睡眠障害の一種「悪夢障害」の可能性も考えられるかもしれません。
悪夢障害は、眠りの浅い「レム睡眠」のときに悪夢を見やすいようです。とくに明け方が多いようですね。
悪夢から目覚めたとき、時間や場所、身元など、パニックにならず現在の自分の状況をしっかりと把握できることも特徴的です。夢の内容も詳細に覚えているため、それがより現実世界との境をあいまいにし、不安感やイライラ感の増加、対人関係へ悪影響などに発展してしまう傾向もあります。
https://www.shinjuku-stress.com/column/psychosomatic/nightmares-disorder/
悪夢を見ると、夢と現実の境界線が曖昧になっていまい心身が不安定になりやすくなるようです。
とくに、日々いろいろなことが気になってしまうHSP気質の人にも多く見られるんだとか。
- 何度も目覚めてしまい、なかなか寝付けない
- 日中の眠気が強く認知力・行動力が低下する
このように日常生活に支障をきたす場合は、専門医に相談してみてくださいね。
私は夢で中途覚醒することはないから大丈夫かな!
嫌な夢を見た時の精神状態
私も悪夢とまではいいませんが、嫌な夢を見ることがよくあります。
あまりにも何度も同じような夢を見るので気になって調べてみました。
あなたは、こんな夢を見ませんか?
高いところから落ちる・飛び降りる
高いところから落ちる夢は、不安や恐怖心で心が支配されている時に見ることもあります。
強い緊張やストレスを抱えていませんか?そこから今すぐにでも脱出したい気持ちの表れでもあります。
遅刻する、飛行機や電車に乗り遅れる夢
時間に遅れて何かを逃してしまう夢は、自分に自信のない現れでもあります。失敗するかもという不安を抱えているのではないでしょうか?「変わらなきゃ!」と思いながらも、なかなか行動できなくて焦っている状態です。
何かに追いかけられる
追いかけられる夢は、ストレスやプレッシャーを強く感じていて「精神的に追い込まれていること」を表しています。追われているものから逃れたいという心理状態。うまく走れないときは、自分の準備や努力が不足していて、物事がうまくいかないことの表れ。
以上に挙げた3つの夢には共通点があり、すべて自信喪失や不安を抱いている状態を表します。仕事などで自信が持てない、コンプレックスがあるなど、何らかの不安を感じている状態です。
レム睡眠が続くことによって、疲労の蓄積で身体の不調が起こりやすくなります。悪夢を見ないためには、心の健康を保つことが大切です。適度にリフレッシュできる時間を設けましょう。
怖い夢を見た時の対処法
夢は起きたばかりのときは覚えていますが、時間が経つと忘れてしまったり、内容が曖昧になったりします。
それでも悪夢を見てモヤモヤしてしまう場合は、次のことを試してみましょう。
- 周りの人に話して夢の内容をリセットする
- 2度寝をして夢を上書きする
- 夢占いで意味を調べずにスッキリ忘れる
- 他のことに集中するため気分転換をする
夢を見る回数が増えたらライフスタイルを見直そう!
人はストレスが多いと眠りが浅くなるため、夢を見やすくなります。そのため、睡眠の質を上げることも大切です。
中でも悪夢を見る回数が増えるのは、精神的な負荷がかかっているサインでもあります。
悪い夢を見たときは、自分の心と対話しながらゆっくりと休みましょう。